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考えすぎなうぇびんさんが文句ばかり言っているブログ

よしなしごと - 20140826120111

【広島土砂災害】「蛇落地悪谷」(じゃらくじあしだに)と呼ばれていた広島・土石流被災地―蛇が降るような大雨たびたび★2

愛知県には、何カ所か「濁池」という地名がある。
うちの近くにもあるが、正直、あんまりいい響きではない。

地元の友人が教えてくれた。

「『ここは地盤が弱いから、池が濁る。気をつけろ』という意味らしい」

愛知は、とにかく古い地名が多い。札幌のように条と丁目ではなく、区画単位で地名が違うので、郵便番号検索の結果はたいへんなことになる。

最近は少しずつ区画整理が進んでいるようで、先のような微妙な地名が、無難な地名に変わりはじめている。

今回土砂災害に見舞われた、広島の八木地区もそういう経緯のようだ。
分譲には全く向きそうもない、「蛇落地悪谷」という旧地名は、先人の警告だったのだ。

「地盤の悪い谷だから、大蛇のような大水が来る。気をつけろ」

新しく移ってきた人たちは、そんなことは全く知らなかったことだろう。

無難な地名が奪ったもの。
その恐ろしさに気付いて、身震いした。


余談だが、北海道の場合は「アイヌ語由来の地名が読みにくい」という経緯で、街の発展に伴って地名が変更されるケースがある。

釜谷臼(かまやうす)駅→あいの里公園駅 など

アイヌ語地名には、自然とともに生きるアイヌの民の思い入れが、という意見もあれば、非文字言語であるアイヌ語に無理に漢字を充てた倭人のエゴである、という意見もある。
地名とは奥深いものであるな。